新蕎麦。ハーネス河合そば粉加工所の蕎麦粉です

石臼のメンテナンス等で、投稿が遅れていましたが、新蕎麦のご紹介です。

実は、今年2回目の新蕎麦です。今年の出来も上々で、福井の粉屋さんは何処も彼処も新蕎麦の出荷に追われているようですが、今回は、農事組合法人ハーネス河合「ハーネス河合そば粉加工所」）の蕎麦粉を使わせていただきました。

ハーネス河合さんでは、米等の他、生産農家と直結した、蕎麦の生産、加工、出荷を行っています。圧巻は、そば粉加工所の蕎麦粉を挽く大きな石臼で、上臼だけで100キロ以上ある石臼が7基、現在フル稼働だそうです。各段階の作業を一手に担う水戸守 一さんが、活躍しておられます。詳しくは、下のリンク（山下商店様）をご覧ください。専業農家の吉田さんも紹介されています。

何故、十割か、と聞かれれば、蕎麦だけの味、風味、香りを楽しみたいから、と返しています。蕎麦がきは、蕎麦本来の味が楽しめる食べ物ですが、蕎麦がきで無くとも、十割蕎麦なら蕎麦本来の味が楽しめます。又、出汁は、味や香りが強いと蕎麦本来の味を損ねる、と思っています。粗塩だけで茹で上がった十割蕎麦を食べる方法もありますし、茹でて冷水で締めた十割蕎麦に、濃い蕎麦湯をかけて食べる方法もあります。蕎麦だけを味わいたい、という想いです。

玄蕎麦の種類や、産地、その年の気候、管理方法等によって、明らかに蕎麦の味には差が出ます。国産でも地域差があり、味も風味も出来上がった形も異なります。以前、温かい地方産の蕎麦粉で打った時、韓国の冷麺みたいなソバになりビックリしたことがありますが、蕎麦にも色々あります。幸か不幸か、国内の蕎麦粉消費の約半分を占めると言われる中国産蕎麦粉に出会ったことはありませんが、アメリカ、カナダや、国内各生産地の産地毎の味比べをすれば、福井県在来種の良さが分かると思います。

以前にもこの店の粉で打ったことがありますが、粉がきめ細やかで、本当に打ちやすい蕎麦粉です。石臼挽きの最終工程の篩は70メッシュだそうです。今回は、玄蕎麦を少し混ぜて貰ったので、星が見える僅かに黒っぽい蕎麦になりました。抜きだけを挽いた蕎麦粉も良いのですが、蕎麦殻が混じることで風味が増します。玄蕎麦を混ぜて挽いてくれる気の利いた加工所は珍しく、興味が湧いた方は、是非、連絡し、お買い求めください。

ここ暫く、昨年の玄蕎麦100％を挽いた粉で蕎麦打ちをしていましたが、新蕎麦はしっとりとした感じで、加水率は45％程度でした。因みに昨年の玄蕎麦100％の蕎麦粉では加水率は51％でした。

今日は笊でいただきました。大盛です。出汁は塩水だけ、蕎麦本来の香りと味が味わえます