蕎麦の食べ方、三たての評価

十割蕎麦

「三たて」は、本当か?

茹でたて

「挽きたて、打ちたて、茹でたて」の「三たて」は、昔から尊重されている蕎麦の食べ方ですが、一部、異論があります。「茹でたて」は、その通りですが、「挽きたて」と「打ちたて」については、時代の進化とともに変化している、と思います。

「挽きたて」

まず、「挽きたて」ですが、時間と共に風味が消えていくのは間違いありませんが、挽きたての蕎麦粉も適切に管理すれば、暫くは持ちます。「適切に」とは、風味が飛ばないよう、湿度が保つように密閉し、冷蔵保存すれば、慌てて打たなくても大丈夫です。冷蔵庫で保管すれば、10日間から20日間は持ちます。蕎麦屋さんでも、いつも挽きたて状態の蕎麦粉を使うのは無理だと思います。

「打ちたて」

更に「打ちたて」ですが、打ちたての蕎麦は、そのままにしておくと水分が飛び乾燥してボロボロになりますが、食べきれない分をクッキングペーパーに包みアルミのパレットに入れて、ふた若しくはラップをかけ乾燥しないようにして冷蔵庫(チルド室)で保存すれは、2日は持ちます。実は、打ちたてを冷蔵保存し翌日に食すとかなり美味しく、熟成するからとも、水分が蕎麦粉と親和してしっとりする、とも言われていますが、20時間以内なら打ちたてと変わらないと思います。カレーみたいな話ですが、ウソではありません。

冷凍保存も可能

又、冷蔵でなく、冷凍保存しても長く打ちたての状態を楽しめます。近年は冷蔵庫の性能が良くなり、冷凍ヤケも気にしなくても良くなったので、性能の良い冷蔵庫なら冷凍保存も3週間は可能です。

真空パック

更に、冷蔵保存も冷凍保存もですが、「打ちたて」を真空パックすると風味が閉じ込められて賞味期間が延びます。真空パックと言っても、真空パックの機械を使って空気を抜いてパックする、ということですので、お間違いの無いよう。

※干物やハム等と違い、生麺は本当に真空にすると、柔らかいので棒状の塊になってしまいます。

食べ方色々

代表的な食べ方と、福井県嶺北地方の食べ方をご紹介します。

ざるそば

竹笊に冷たいそばを盛ったものが名前の由来ですが、せいろに盛ったものもあります。一説には、量を減らすために上げ底のせいろに盛ったという説もあります。明治以降、一般的に刻み海苔が載っているものを「ざるそば」と呼ぶようです。

もりそば

冷たい蕎麦をせいろか竹笊に盛った蕎麦で、ざるそばとの違いは刻み海苔があるかないかの違い。「もりそば」は、刻み海苔なし。

かけそば

温かいそばに、熱い汁をかけて食べるそば。江戸時代、せっかちな江戸っ子が発祥と言われています。

せいろ蕎麦

江戸時代初期は「蒸籠(せいろ)」を使い、蒸していたため名が付いたそうですが、その後茹でるようになっても呼び方が継続したようです。近所の老舗の蕎麦屋が「せいろ蕎麦」という名称を使いだしたため、新しい美味そうな蕎麦、というイメージを持っていましたが、名称だけで「せいろ」に茹でた麺を盛っただけで、もりそばとよく似たものでした。生麺を蒸してもボソボソになるような気がします。しかし、茹でるのと異なり風味が逃げない、という話があります。一度、真剣にチャレンジしたいと思います。

越前おろし蕎麦

福井県嶺北地方で食されている蕎麦で、一般的には、二八蕎麦に大根おろしを乗せ出汁をかけ、鰹節、ネギをトッピングし、一味をかけて食べる蕎麦です。十割で打つ人もいますし、十割蕎麦を出す店もあります。個人的には、十割蕎麦は美味しいと思います。大根おろしをかけて食べることから「おろし蕎麦」と呼ばれています。

福井県では、昔から蕎麦粉を挽く場合、蕎麦殻も一緒に挽き込んでいたため、風味が強く黒っぽい蕎麦粉になり又、強力粉をつなぎに使っていたため、太くて腰があり喉越しを楽しむより噛んで食べる、という蕎麦でした。近年は、細い蕎麦が好まれるため、どの店も普通の太さの麺になりましたし、蕎麦打ちの技量を競う競技会(全国蕎麦打ち名人大会等)が盛んで、江戸打ち(麺棒3本)が主流になり、細くて見た目の奇麗な麺が好まれるようになりました。

なお、福井県は、「おいしいそば産地大賞2020グランプリ」という日本一の称号をいただきました。名実ともに福井のそば(在来種)はおいしいということが証明され、そば農家の日頃の仕事振りが大いに評価されています。

石臼挽きの手打ち十割

「蕎麦」「そば」「ソバ」と表記が混在していますが、使い分けについては研究中です。又ご報告したいと思います。

令和2年の福井県産の蕎麦の出来は、上々のようです


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