小型船舶免許は 失効しても再交付が可能

乗り物
小型船舶免許は、終身免許なので失効しても講習を受ければ再取得できます。
忙しさと必要性を感じなかったことから、6年前の更新をスルーし、5年間失効状態でした。昨年暮れに、折角の免許だから更新しておこうと思い立ち、失効再交付申請をし、本年3月に再交付免許を受理しました。意外と簡単にできましたので手順を書いていきます。

海事事務所に依頼する場合

国土交通省の海事のホームページにある「登録更新講習失効再交付講習実施機関」の表で、自分の住所を管轄する事務所に連絡し手続きを依頼しました。失効した旨を連絡すれば、全て代行してくれますが、士業なので自分でするより金額は少し高くなります。
海事事務所から郵送された書類に必要事項を記載し、本籍の入った住民票の写し、写真(縦4.5㎝×横3.5㎝)1枚を添えて返送し、講習会当日、会場で合流、という手順でした。
講習会場で簡単な身体検査があり、講習は最初、更新者と合同で実施され、用意された「海技と知識」という小冊子とチラシを基にした講義と関係のビデオを見るという内容でした。更新者との合同講習が終った後、失効者のみが残り、「ビデオ講習」がありました。全部で2時間半位の短時間講習でした。
再交付された免許証は、2週間程後に郵送されてきました。ケースには次回更新予定年・月のカードが入っていました。海事事務所は便利だと思います。費用は1万8千円程度でした。

講義のテキスト

自分でする場合

国土交通省のホームページ等によると、申請の前に「登録更新講習失効再交付講習実施機関」で講習を受け、運輸局・支所に申請することになっています。講習の申込みは、自分の住所を管轄する海事事務所(免許センターとか免許事務所等の名称が多い)宛に行います。
講習当日に、失効した免許証、身体検査で必要なもの(眼鏡など)、写真(縦4.5㎝×横3.5㎝)、病院で受けた身体検査証明書(講習会場で受診する場合は不要)、失効した免許証と本籍、住所、氏名が失効した免許証と異なる場合は本籍記載の住民票の写しを持参します。
講習は、通常の更新講習より少し長い程度で、2時間半程度。終了時に必ず、「失効再交付講習修了証明書」「再交付申請書様式」を貰うこと、とありました。
講習を受けたら、自分の住所を管轄する運輸局・支局へ、失効した免許証(海技免許)と失効再交付講習修了証明書等の必要書類を添えて、再交付の申請をする、ということです。講習料はバラツキがありますが、身体検査料と合わせて約8千円から1万円のようです。写真代、住民票代等も合わせれば、1万1千円程度かと思います。

取得した頃の話

1976年(昭和51年)に取得しましたので、海技免状という呼称の免許でした。もう45年のキャリアがあるということになります。しかし、殆どの期間はペーパードライバーならぬペーパー船長でした。就職して最初の赴任地が、海水浴場やマリーナが沢山ある地域で、高額なプレジャーボートが並ぶマリーナを見て、何時かこんなボートに乗りたいと憧れを抱き、せめて免許だけでもと思い取得したものです。取得したばかりの時は、小型船を所有している人によく、船釣りに連れて行って貰いました。キスや小鯛ですが、防波堤の釣りとは異なり、釣り場を広く移動できることから、殆どボウズは無かったように思います。下手でも釣れる船釣りは、やはり楽しいものです。タイ釣りは、餌にボケという小エビを付けるのですが、投げた途端にボケを狙ったカモメが掛かったのを見たことがありました。大笑いでした。

小型船舶免許の種類

小型船舶免許は、一級、二級、特殊小型、二級(湖川小出力限定)という4種の免許があります。それぞれに、操縦できる船舶の種類や航行区域が異なります。
免許の種類操縦できる船舶航行区域取得年齢
一級小型船舶

操縦士免許

24m未満のプレジャーボート、その他の船舶は20トン未満(水上オートバイを除く)全ての水域18歳以上
二級小型船舶

操縦士免許

24m未満のプレジャーボート、その他の船舶は20トン未満(水上オートバイを除く)海岸から5海里(約9km)以内の水域及び平水区域※18歳以上
二級小型船舶

操縦士(湖川小出力限定)免許

5ト及び機関出力15kW未満の船舶(水上オートバイをを除く)湖・海岸から2海里(約3.7km)

湖川及び一部の海域

16歳以上
特殊小型船舶操縦士免許水上オートバイ

(特徴)

①    長さ4m未満且つ、1.6m未満

②    ハンドルバー方式

③    身体のバランスを用いて操縦

④    推進機関はジェット式ポンプによる駆動

船舶検査証書に記載される水域

 

(限度)

湖・海岸から2海里(約3.7km)

 

※平水区域:湖、川及び港内の水域

小型船舶操縦士免許で 何処まで行けるか

表を見てお分かりの通り、操縦できる船舶の大きさは、一級も二級も同じです。ただ、航行区域が違います。
一級は全ての海域、となっていますが、どこまでも行けるかと言うとそうではないようです。100海里(185.2km)を超える海域に行く場合は、6級海技士(機関長)1名の同乗が必要という決まりがあり一級免許の人だけでは行けません。また、小型船舶は燃料タンクが小さいので遠くには行けない、ということも言われています。帰れなくて海難事故になるのは駄目ですよね。
二級にしても、岸から9キロも離れると不安になりますよね。相当な経験と知識・技能が必要だと思います。自分の経験と技量に応じた操縦が必要です。私などは、陸が常に見えないと不安です。二級で日本一周が出来る、という説があります。しかし、津軽海峡は双方からギリギリ5海里以内らしいのでOKですが、瀬戸内海や淡路島の西には二級では行けない海域があり、当然ですが、沖縄県は行けないので、日本一周は無理みたいです。ペーパー船長には関係ないことですが。
しかし、折角、再交付を受けた二級小型船舶操縦士免許ですので、機会があれば又、操縦したいと思っています。

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