自作蕎麦かまど

十割蕎麦
大勢の人に蕎麦を振舞うには、食べる量を見越して必要な量の蕎麦を打ちます。2年前のコロナ禍が始まった頃から需要が途絶えていますが、古くは小学校のPTA祭りの出し物で、同僚等との蕎麦会で、近年では、特養のお年寄りへの振る舞いで、国体の選手、役員へのもてなしで、公民館祭りの出し物で、バレーチームの楽しみ会で等など、50回はいかないと思いますが、相当数をこなしたと思います。その他毎年年末には、頼まれて相当量(蕎麦粉10数キロ程度)を打っています。

2キロ打ち

150食分を1人で打ったことが何回かありますが、食べる時間帯によっては、早朝から蕎麦を打たないと間に合いません。150食分ですと、ザックリ1人分120gならば、加水率約50%として12キロの蕎麦粉が必要です。蕎麦粉十割で打っていますので混ぜるのは水だけです。普段、1回に打つ量は、60㎝の捏ね鉢を買った15年位前から2キロです。150食分だと2キロ打ちを6回することになりますが、素人ですのでのんびりと5~6時間はかかります。
元職時代、幾つかの宿舎でも度々、同僚等を集めて蕎麦会をしましたが、7~8人程度でも1人3人前として25食分を打っていました。25食分だと2キロ打ち1回で済みます。大根おろしをかけて食べる「おろし蕎麦」が食べ方のメインですが、器が足りないので大笊で出す、という出し方もしていました。カニを食べる時に寡黙になりますが、蕎麦も一緒で全員、無言で食べていました。大笊に盛った時などは競争相手がいるので、猪口の中の麺をすすりながら更に、笊の麺もすくっている、という、貪り食べるような状態でした。そんな姿を眺めながら、蕎麦打ちの醍醐味を感じていました。蕎麦は別腹なのか、飲んだ後でもかなりの量が入るようです。

自作の蕎麦かまど

さて、そんな大勢で蕎麦を楽しむには、大きな釜が不可欠です。最初の頃、そんな需要にぶつかりましたので、蕎麦かまどを自分で作り、今でも使っていますのでご紹介します。市販の物よりも小振りで機能も足りませんが、200食程度のイベントなら、途中で湯を足したり、沸かし換えたりもしますが、十分に使えます。

茹で釜

蕎麦釜ではなく、普通のつば付きアルミ釜(つば下47㎝)です。別に用意した、かまどに使う寸胴鍋の内径が48㎝だったので、スッポリと入るナイスなサイズでした。蕎麦釜でなかった理由は、口径48㎝の寸胴鍋に合うサイズが無かったからです。

かまど

素材は、ネットで買った内径48㎝のアルミの寸胴鍋です。かなり汚れていましたが、かまどとして使うので気になりませんでした。近所の鉄工所でガスコンロの調整つまみを出す部分を大きく開けて貰いました。上部と下部の丸い穴は、自分でホールソーを使って開けました。相当硬かったです。
ガスコンロを入れて火を付けると釜の底に炎がとどかないので、下駄をはかせるような感じでロストルを購入しました。上手く、丁度良い大きさのモノが見つかりましたが、足の長さが足りなかったので、真鍮の筒4本で嵩上げしています。このロストルにガスコンロを固定して、かまどとして使っています。

ガスコンロ(LPガス)

中華料理で使うような、12個口の火力の強いマルゼンのガスコンロです。鋳物の容器もありましたが、本体のコンロだけを使っています。火力は2万kcal/hで、調整栓も2つあります。

台と金たらい

茹でる際、寸胴鍋にセットした釜の高さが低いと作業がし難いので、ホームセンターで買った枠で台を作りました。
たらいは、ガスの火力が強すぎて吹き零れることがあるので、かまどの下に設置しています。この大きさのアルミのたらいは、ネットで探しても中々、見つかりませんでしたが、ヤフオクに出品があり、手に入れました。ガスの調整栓を出す穴を開けています。

付属の道具達

大きなアルミ製のボール(2個)

茹でた麺を冷やしたり、洗ったりするのに不可欠。大きなシンクがあれば、二つ同時に水を張り交互に使用する。このボールは、蕎麦の捏ね鉢にもなり又、梅干を漬ける際の紫蘇作り(葉っぱを揉む作業等)等、多目的に使えて大変、便利です。

すくい笊

池の鯉でもすくえるようなジャンボサイズです。丁度、釜の中に入るサイズなので、茹った麺を一挙にすくい上げることが出来ます。

主に湯を沸かす時だけに使いますが、ガスを止めた時や、茹で作業が終った後の蕎麦湯を沈殿させる時にも使います。

掻き混ぜ棒(剣道の竹刀)

5~6人分を入れると、蕎麦が絡まりますので解し用の棒です。

柄杓

釜に水を足す時等に使います。

 

1日でも早くコロナ禍が終了して、何処でも蕎麦会が出来る日常に戻って欲しいものです。それまで、しっかりと手入れをしておきます。

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